Avery Dennison(エイブリィ・デニソン) (NYSE: AVY、所在地:アメリカ カリフォルニア州グレンデール、以下 Avery Dennison)は、世界的なアパレル企業のKOOKAÏが、フィジーとスリランカの製造施設でAvery DennisonのRFID (無線周波数識別)ソリューションを導入した事を発表しました。導入の結果、数日かかっていた在庫管理を30分に削減することができました。
このプロジェクトは、KOOKAÏのオムニチャネル戦略の中核を占めており、最終的には全ての衣料品と店舗にRFIDが導入され、サプライチェーン内にある全てのアイテムを正確にトラッキングし、チェックアウト時間を短縮、地元の店舗で入手できるオンライン注文を可能にすることで、消費者に対し、新しいインタラクティブ体験を通じて製品に関する追加情報の提供を可能にします。
KOOKAÏは、複数の言語に対応するRFID Printed Fabric Label( PFL )を、製造するすべての衣服に取り付けました。Avery Dennisonは、Sensormatic Solutions TrueVUE Cloud platformと提携し、個品レベルのデータを取得および管理することができるRFIDソリューションをブランドへ提供し、生産から品質管理、そして販売に至るまでの在庫プロセスのトラッキングを可能になったことで、生産性が飛躍的に向上しました。KOOKAÏによると、フィジーの工場で数日かかっていた在庫管理を30分に削減することができました。
また業務効率化のみでなく、在庫切れを減らし、在庫レベルの可視性を高めることで、人気商品の再入荷を先行して増加させるメリットを享受することが出来ます。
KOOKAÏ AustraliaのLoss prevention and compliance managerであるAmelia Adeyは次のように説明しています。「在庫ファイルが正確でない場合、在庫切れや売上の見逃しにつながります。RFIDを導入することで、このような顧客の不満を取り除きたいと考えていました。導入によって在庫管理は、年2回ではなく、毎日行うことが出来るようになり、更新された正確な在庫数をリアルタイムで顧客に伝えることが可能になりました。また自社工場を所有しており、サプライチェーンの大部分を管理していたことから、RFIDはこれらの目標を達成する上で確度の高い選択肢でした」
KOOKAÏは、自社工場でほぼ全ての衣類を生産し、製造現場での商品へのタグ付けを管理しています。次の段階として、その他のアイテムにタグを取り付けている残りのサプライヤーへの可視性も拡大すべく、プロジェクトを進めています。これにより、原材料がどこで調達され、どこに輸送されているかといった、サプライチェーン上のボトルネック解消に役立つ情報の可視性が向上します。また、KOOKAÏが自社で生産していない製品であっても、スタッフと顧客に対して同じ店内利益を提供し、同時に在庫を手動でカウントまたはトラッキングする必要がなくなります。
Amelia Adeyは次のように述べています。「入庫といったプロセスをデジタル化することで、納品された商品を手動で数える必要性をなくし、店舗スタッフは在庫管理ではなく顧客に集中できるようになります。また在庫が実際に利用できる事を確信できるため、オンラインの『店内検索機能』におけるバッファー在庫を大幅に削減できました」
このプロジェクトには、KOOKAÏのPOSシステムへの統合が含まれているため、今後バーコードは最後にRFIDに置き換えられ、スキャンすることなく数秒で読み取りを完了します。KOOKAÏは、更衣室にRFIDリーダーを設置することで、さらなるカスタマーサービスを提供し、販売に関する新たな指標を収集できないかと模索しています。長期的に、KOOKAÏはRFIDを活用し、生産および原材料のトレーサビリティを強化することで、倫理感とサステナビリティに関するストーリーを顧客に伝えようとしています。
Avery Dennison SmartracでGlobal RFID market developmentを担当するUwe Hennigは次のように結論付けています。「これはエキサイティングなプロジェクトです。KOOKAÏは、生産、サプライチェーン、小売体験のすべての段階でRFIDを実装することを目指しています。 既に在庫の可視性における飛躍的な向上を目の当たりにしていますが、プロジェクトがさらに進み、運用のデジタル化に伴うデータの蓄積と分析が増えるにつれて、さらなる改善に役立つことを期待しています」
Sensormatic SolutionsでSales director for inventory intelligence, Australia, New Zealandを務めるSteve Schenkは次のように述べています。「これはKOOKAÏにとって素晴らしい旅だと考えています。旅の途中で多くのステークホルダーが携わっていますが、経営層は常にRFIDが提供するメリットに焦点を当てています。当社のSensormatic Solutions TrueVUE Cloud platformが、製造およびストアネットワーク全体における個品レベルの正確なデータをリアルタイムでキャプチャおよび管理するという目的のために選択されていることを非常に誇りに思っています。これにより、KOOKAÏチームは情報に基づいたビジネス上の意思決定を行い、顧客を喜ばせることができます。 私たちは今後の成果を非常に楽しみにしています」
本リリースは2021年12月に本社から発表された(https://rfid.averydennison.com/content/rfid/na/en/home/news-insights/press-releases/KOOKAÏ-turns-to-avery-dennison-to-boost-supply-chain-visibility-and-omnichannel-strategy.html)の抄訳版です。