- 57%が盗難対策への予算を増額
- 76%がRFIDを使用中、または今後24ヶ月以内に使用開始予定
Avery Dennison Corporation (NYSE:AVY、 所在地:オハイオ州メンター、 エイブリィ・デニソン、 以下 Avery Dennison)が発表した最新の調査によると、イギリスとアメリカの大手小売企業の64%が盗難による危機的な状況に直面しており、さらに42%以上が12ヶ月前よりも盗難が深刻化していることが分かりました。
この調査は、マテリアルサイエンスとデジタルIDソリューションのグローバル企業であるAvery Dennisonが実施し、英国および米国で200以上の実店舗を運営する大手小売企業の資産保護、ロスプリベンション、利益保護、調査、セキュリティの責任者を務めるシニアリーダー300人を対象に実施した調査結果をまとめたものです。
回答者に対し、上位5つの経営課題を挙げてもらったところ、盗難がビジネス上の最大の懸念事項であることが判明しました。
調査で明らかになったビジネス上最大の懸念
- 盗難への対応: 36%
- オムニチャネルの最適化: 27%
- 営業コストの増加: 27%
- スタッフの効率化: 26%
- 顧客の維持: 24%
こうした課題に対し、多くの小売企業は、盗難とロスプリベンションに対するソリューションを組み合わせて対策を講じています。53%は、IT予算全体の3~4%を盗難検知・防止対策に充てており、23%はIT予算全体の5~6%を盗難検知・防止対策に充てています。調査対象となった小売企業のリーダーの57%は、こうした予算が過去2年間で増加したことを実感していますが、それでも33%は不十分だと考えています。
そのような中で小売企業は、増加する盗難に対処するため、警備員に加え、 ハイテク、ローテクを問わず様々な対策を講じています。RFIDからボディカメラ、顔認識技術に至るまで、小売企業は総合的なアプローチを実現するために、さまざまなソリューションを組み合わせて活用しています。回答者は、これまでに導入された最も効果的な対策として、警備員(27%)を挙げ、次いで顔認識技術(23%)、RFIDタグ(21%)と回答しました。
小売企業はまた、今後の計画も示しており、76%がRFIDを使用中、または今後24ヶ月以内に使用を開始する予定であると回答。また38%がAI対応カメラの導入を計画しており、37%が同期間内に顔認識技術を導入するとしています。
Avery DennisonでSolutions GroupのPresidentを務めるFrancisco Meloは次のように述べています。「盗難は重大な懸念事項です。またサプライチェーンの無駄、在庫の取り違え、業務・管理ミス、従業員による盗難までを含むロスはさらに拡大しており、その影響は甚大です。利益を守り、店舗環境を改善するためには、データ主導のロスプレベンションに取り組むことが不可欠です。RFIDといったトラッキング・トレースを実現するテクノロジーとリアルタイムの分析を併用することで、ロスプリベンションをリアクティブからプロアクティブな活動へと変えることができます」
米百貨店のMacy'sは、10年以上にわたってRFIDを活用して盗難や紛失に取り組んできました。同社のAsset Protection VPであるJoe Collは、次のように述べています。「RFIDは、私たちにとって画期的なものです。RFIDのおかげで、多くのインサイトを得られるようになり、店舗内で起こる出来事への可視性が完全に変わりました」
Avery Dennisonは、小売企業におけるロスプリベンション戦略のインサイトをまとめた無料のデジタルレポートを公開しました。このレポートには、Macy's、Nisa、British Independent Retailers Association、Co-opなど、一流の専門家や小売企業のインサイトが含まれています。
この調査は、独立系調査コンサルタント会社であるOpinion Mattersによって、英国および米国で200以上の実店舗を運営する大手小売企業を対象に、資産保護、ロスプリベンション、利益保護、調査、セキュリティの責任者を務めるシニアリーダー300人を対象に実施されました。Opinion Mattersは、Market Research Societyの会員であり、ESOMARの原則に基づくMRS規定に従って調査を実施しています。