Dogbone

テクノロジーによる進歩: Avery Dennison Smartracタグを搭載したAudiの自動車

ドイツの高級自動車メーカーであるアウディは、ハンガリー工場で組み立てられた車両のトラッキングにRFIDを基盤としてシステムを導入しました。Avery Dennison Smartrac のDogbone™ UHFタグを、仕上げ、保管、出荷の各工程における各車両の位置情報を管理するシステムに活用します。その結果、車両の位置を確認することで、運搬するドライバーの労力が軽減でき、また製品の生産管理に向けた可視性の向上にも繋がりました。

自動車メーカーのアウディは、ハンガリーの新工場で活用している車両の位置情報を管理するシステムを、世界の複数の工場に、仕上げ作業から出荷まで新しく製造された車両を追跡するため、無線周波数識別ソリューションを導入する準備を進めています。 ドイツの RFIDシステム会社であるnoFilisが提供する EPC Gen 2 の極超短波 (UHF)帯のRFID システムは、 Audi Hungaria Motor Kft.が2013 年 6 月にハンガリーのギュールで生産を開始した際に稼働しました。 このシステムは現在、同工場が生産するA3 セダンと A3 カブリオレの仕上げと検査及び車両の出荷準備と出荷の追跡に利用されています。

この自動車メーカーは、車両追跡のための運用手順がすでに整備されている工場よりも実装が容易な、新しい工場にRFIDを基盤とした定型的なシステムを構築することにしました。 他の工場で一般的に採用されている手動システムでは、ドライバーが書類ベースで仕上げ工程の確認をしているため、仕上げ工程が終わったという移動の記録を作成するのに車から降りていくつかの場所でバーコードのスキャンをする必要があります。

組み立てられた車両に、車輪が取り付けられると、仕上げ作業と呼ばれる作業を開始します。 ドライバーが実際に車を運転し、適切な各ステーション、保管ヤード、そしてトラックや列車へと移動させます。 ジェール工場では現在、年間 160,000 台の車両が生産されていますが、その数はさらに増加すると予想されています。 車両は、トラック輸送専用の区画と鉄道輸送専用の区画の2箇所のいずれかの区画に保管されます。 3番目の保管ヤードには、生産量の増加や新モデルの発売に備えた利用を目的とした増設スペースがあります。

アウディは、ペーパーワークをなくし、仕上げ、出荷準備、その後の出荷プロセスをより可視化し、無駄がないようなプロセスを目指しました。

車両が組み立てられると、 Impinj Monza 4QTが実装されたインレイのUHF Avery Dennison Smartrac Dogboneタグがフロントバンパーの内側に取​​付けられます。 生産ラインでは、自動化されたタグコミッショニングプロセスにより、車両識別番号 (VIN)と、組立ステーションで使用される別のID番号がタグに書き込まれます。これにより、コンピュータシステムやローカルネットワークがダウンした場合でも、作業員はUHF帯のRFIDリーダーを介して目の前の各車両を識別し続けることができます。

同社は、約50台のSick RFU 630固定リーダーを組立エリア内と保管ヤードに出入りするゲートに設置しました。 また、作業員には Nordic ID Merlin またはAgillox AGX DOT 300ハンドヘルドのリーダーも装備しました。

車両の組み立てプロセスが完了しタグが付けられた後、ドライバーがその車両をRFID リーダーの前を通過することでタグのID番号がバックエンドシステムに転送されます。noFilis社が提供する各リーダーに搭載されているCrossTalk Agent ソフトウェアは、読み取った情報を解釈し、不要なデータや誤検知された読み取りイベントをフィルタリングして、関連情報をアウディのビジネス ミドルウェアに転送します。ビジネス ミドルウェアは車両を識別し、そのデータをアウディのバックエンド システムに送信します。 ドライバーは一連の仕上げ及び検査ステーションを通過し、読み取りイベントごとに、どのステップが実行されたかの記録が作成されます。 同時に、 CrossTalk社のソフトウェアは、RFIDハードウェアとソフトウェアの健全性を管理・監視します。 問題が発見された場合、システムは割り当てられた受信者にアラートを発行します。

仕上げ作業が完了すると、ドライバーは車両を保管場所に移動させ、LEDスクリーンに表示された空き駐車スペースのいずれかに駐車します。 noFilisのグローバルセールスディレクター、パトリック・ハートマン氏によると、UHF帯のRFIDタグは、車両だけではなく、保管ヤードの駐車スペースの一部にも取り付けられており、アウディの管理システムとCrossTalk社のソフトウェアにそのスペースの記録が作成されます。車両が駐車されると、ドライバーはハンドヘルドリーダーを使用して、そのスペースに貼り付けられたRFIDタグと車両のバンパーに貼付されたRFIDタグを照合し、それによって車両がどのスペースにあるかの記録が作成されます。ハンドヘルドリーダーにインストールされたCrossTalk Mobile Agent のソフトウェアは、 Wi-Fi接続を介してアウディの管理システムにデータを送信します。 Wi-Fi に問題が発生した場合、データはネットワーク接続が再開されるまで保存されます。

文:Claire Swedberg 、提供: RFID Journal LLC

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